唐墨の仕込み

風が吹き、だんだん寒くなってきたなぁ…

そのような気候になってきたあたりが、
唐墨の仕込みの合図なんです

唐墨は、ボラの卵巣を塩漬けにして、塩を塩梅よく抜いて、お酒または焼酎に
漬け、乾燥させるという仕込み工程

唐墨の発祥は、地中海が有力だそうで、それがシルクロードを通り
中国に渡り、日本に伝わりました

唐墨は、唐の墨

墨は墨汁となる、あの墨です

しっかり塩をして熟成すると黒っぽい色になります

ですので、唐の墨

唐墨という名がついたそうです

風が乾燥を呼んでくれる

夕方から風が強くなってくると、
一気に乾燥が強くなります

この風を読むことが、唐墨作りの需要なポイントとなります

風を当てて、乾燥を促すと、表面だけがどんどん乾燥していき、
内部まで乾燥したあたりには、表面はカチカチに乾燥してしまいます

当店の唐墨は、旨味が逃げないように、特殊な乾燥をさせておりまして、
それには風がもたらす、乾燥が不可欠なのです
ボラの卵の中には、皮が破れ傷がついたものも多くあります

被れた箇所に、魚の皮で皮膚移植のように貼り付けて、
乾燥させます
乾燥が進むとこのように

銀色は、残ってしまいますが、
透明な部分は上手く同化しているのがわかると思います

このやり方は、オープン当初から16年の付き合いのある、
豊洲にも数店舗系列店がある、仲買の新宿 舟藤さんの社長に教わりました



 
当店の唐墨は、塩分がそれほど強くなく、
香りよく、口当たりもソフトな食感が持ち味

日本酒のお好きなお客様からは、大変ご好評いただいております

また、友人の漁師さんは、ご飯のおかずにしています(笑)

おせち料理にはなくてはならない、唐墨

今月はたくさん作ります😊

ご期待ください