当店の酒菜といえば、唐墨と鯨ベーコン。

お客様から好評で、リピートしてご注文をいただくことが多い、
人気のある酒菜です。

左の唐墨は14年、鯨ベーコンは7年の試行錯誤を繰り返し、
今に至ります。

私の考え方は、誰しも食べやすい味付けであること。

また、唐墨と鯨とも、高品質な素材ですと、非常に高価な値段になってしまいますので、様々な素材を使い、仕込みを工夫し、安定した価格で提供できるよう、試行錯誤してきました。

仕込みの工程に、答えはないし工程は無限大に広がります。

また、徐々に変えていくことにより、より進化した味わいに
なっていくので、それもまた、魅力となります。

同じボラの卵といっても、活〆放血したボラから抜いた卵や、まき網で大量にとって抜いた卵、産卵のため河口に近づいてきたボラから抜いたなど。

要するにピンからキリまであります。

最も安価なのが、河口に近くで大量に水揚げしらボラの卵で、
産卵に近づいているので、卵の水分含有率が非常に多いです。

しかし、仕込み方次第では魅力的な味わいになります。

それは、数年後。

熟成です。

熟成させることにより、独特なフレーバー香るカラスミとなります。

一方、クジラベーコンは、食べやすさを重点におき、
仕込みをしています。

クジラは癖があるものと思われていますので、しかしそうではないと
いうことを、鯨ベーコンを通してお客様にお伝えしたい。

日々、そんな思いで仕込みをしております。

和食は、仕込みが要ですから。