みなさん、煮付けと煮魚

別物だって、
ご存知ですか?

画像のは、煮魚でしょうか?

煮付けでしょうか?

正解は、煮付けです。

では、何が違うかご説明します。

まずは、煮魚。

魚を水とお酒、お醤油、砂糖などの調味料で、
沸騰してから中火から弱火にして、コトコト炊いてバランスを取りながら
味を含めていくのが、煮魚。

次は、煮付けです。

魚を煮魚と一緒の水、調味料で火にかけて、
強火で短時間で煮汁を煮詰めていき、煮汁を魚のタレ状態にするのが
煮付けです。

では、なぜタレにするか?

短時間(20分程度)で煮るため、魚の中にまで味が沁みません。

タレ状になった煮汁に魚の身をつけて食べる。

それが煮付けです。

短時間で煮詰めてタレを作り上げる味のバランスが煮付けの一番難しいところでして、割烹仕事の醍醐味と私は思っております。

身がふっくら仕上がるのも、煮付けの良さです、







 
煮魚は長時間炊くので、身に味は入りますが、身は硬くなります。

しかし、いわしの梅煮など、骨まで柔らかく炊けて、それもまた、
美味しいものです。

でも、画像の煮付けの王道

きんきの煮付けは、仕入れ値が元々高いため、
お値段も高めです。

では、きんきや高級魚だけが煮付けで美味しいのか?というと、
それは違います。

魚の部位で一番美味しい所って、どこだか分かりますか?

頭なんです。兜(かぶと)です。

今ですと、天然真鯛や鰆などの頭からカマ付きで煮付けると、
本当に美味しいと思います。

煮付けをお手頃に召し上がっていただくなら、私は兜をおすすめします。

当店の魚のほとんどが、神経〆の魚ですので、クリアな旨味が面白いと思います。

魚を熟知した料理人 芳賀からの提案です。