日々の営業終了後、明日以降の仕込みに入ります。

6日のランチにお出しする煮物
聖護院大根を炊いております。

この聖護院大根とにしんのつみれをさっと炊き合わせて、
盛り付けお出ししております。

聖護院大根は、大根の匂いが少なく、食べやすいです。また、これからが旬のにしん、鶏肉のような食感があり、なかなか面白い味わいとなってます。

煮崩れしないよう綺麗に包丁を入れると、大根の無駄が出るんです。
 
聖護院大根の切れ端を、京漬物の代名詞

ゆず大根にしていました。

隠し味は、焼酎。

お酢、砂糖、塩、ゆずの絞り汁で、調味液を作り合わせるのですが、焼酎を入れると日持ちがしますし、お酒のあてに打ってつけな風味となります。

京野菜農家 佐伯さんに教わりました。

さすが、長年の経験による知恵ですね。

2日後あたりに、ほんのり漬かってくると思います。

 
次の仕込みは、沢山の魚を下ろしたあとに出る、あらの活用です。

活〆、神経締めの魚たちの骨やあらは、
素晴らしい出汁が取れます。

この出汁を使い、ランチのお味噌汁や、茶碗蒸しの出汁などにします。

もちろん、魚臭い出汁ではありませんので、ご安心を。旨味が強い出汁は、塩分を少なく調理できます。風味豊かなお味噌汁になるんです。
無駄なく使うことが、新たな創造と発見に繋がりますし、産地の方々に敬意を表して。



 
仕込みの最後は、糠漬け。

私が考える糠漬けは、
初めは野菜の味がし→次に野菜を引き立てる程度→最後に糠と野菜が優しく発酵した香り

塩分が強いと、糠の香りも強くなり、野菜も強く漬かります。
いわゆる、昔ながらのぬか漬けの味です。

でも、それでは残されるお客様が多いです。

やはり残されないぬか漬け作りに取り組んでおりまして、日々改良を繰り返している、一番難しい仕込みです。

お漬物は、日本食の伝統。

伝統を守るためには、時代に合わせた改良が不可欠と考えています。

12月6日も、ご予約で満席となっております。

誠にありがとうございます。